・いまEXコインに投資した場合の勝率はどのくらい?
こんな疑問に答えます。
結論、急落後の7,500ドルでEXコインを購入した場合、数学的な勝率は77.62%です。
EXコインには、価格安定化および投資家保護の目的で、デジタル中央銀行による買いオペレーションの仕組みが実装されています。
そのため、購入時の価格が買いオペが発動する価格に近づくほど勝率は上昇するという性質があります。
今回は、EXコインの価格の大幅な下落について、その原因と今後の展望・勝率を考えます。
・数学的な分析については細心の注意を払っていますが、必ずしも計算結果が正確であることを保証するものではありません。
この記事の目次
EXコインの価格が急落!
EXCがBigBossに上場した後の、2年間の価格推移を示すチャートです。
2019年3月から2020年8月までは一貫して上昇を続けてきましたが、2020年9月以降価格は乱高下し始め、11月には大幅な下落を記録しました。
上場以来の最低価格を更新しています。
EXコインの価格が下落した原因
結論、まだ「市場参加者が少ないから」です。
一般に、市場参加者が多いほど価格の透明性が高まり、合理的な価格が維持されやすくなります。
結果として価格の短期的かつ大幅な変動の可能性は低くなり、買い手と売り手の需給によって決定される価格は安定します。
これを、「市場が効率的である」といいます。
効率的市場仮説
Efficient-market hypothesis の訳語であり、現時点での株式市場には利用可能なすべての新たな情報が直ちに織り込まれており、超過リターン(投資家が取るリスクに見合うリターンを超すリターン)を得ることはできず、株価の予測は不可能であるという学説である。
効率的市場仮説を踏まえて、市場が効率的かどうかによって場合分けをしてみます。
表に示したように、市場参加者が多く市場が効率的である場合、市場参加者が妥当と考える価格が安定的に維持されやすくなります。
その分、市場参加者の大半を投資のプロが占めることになるため、一般投資家が市場で勝つことへのハードルは上がります。
EXコインの市場はまだ非効率
EXコインのポテンシャルと将来性については下記の記事等で解説してきました。
しかし、法定通貨やビットコインと比べると認知度の低さゆえに市場参加者はまだまだ少なく、EXCの市場は現時点で効率的とはいえません。
板を見るとわかりますが、買い注文と売り注文がどちらも少なく、EXC1~2枚の売買で価格が数十パーセント変動します。
そのため、少数の市場参加者の売りによって価格が下落し、さらに売りが売りを呼ぶことでボラティリティ(価格の変動幅)が大きくなることがあります。(一方で、価格が下落した場合でも、少数の買い注文によって価格は再び最高値まで容易に回帰します)
EXCの市場参加者が増加し、市場が効率的になると価格は自然に理論値(12,000ドル以上)に収れんすると思われますが、現段階では法定通貨等と比較したときのボラティリティの大きさを認識しておく必要があります。
また、市場が非効率であるためにボラティリティが大きくなってしまうという点は、程度の差はあるもののビットコインにも共通しています。
市場が非効率であることのメリット・デメリット
市場が非効率である場合、通常はプロの投資家の参入は少なくなります。
そのため、効率的市場であれば考えられない有利な投資機会が一定期間存続し、割安な金融商品に投資して低リスクで利益を得る裁定取引の機会は増加します。
一方で、市場参加者が少ないということは売りたいときに理論値で売れない可能性を高める要因となるため、流動性の低さがリスクとなります。(非流動性ディスカウント)
今EXコインに投資した場合の勝率
前述したように、EXCの特徴としてデジタル中央銀行が買い支えを行ってるため、EXCの価格は過去の最高値を基準としてその50%以下にはならない仕組みとなっています。
この前提条件を踏まえて、今EXCの投資した場合の理論的な勝率を計算してみます。
(※あくまで理論上の数学的な期待値であり、実際には他の様々な条件の影響を受ける可能性がある点ご留意ください)
9,430ドルでロングした場合
記事執筆時(2020年12月29日)の市場価格は9,430ドルです。
緑のラインがドル/円、青のラインがドル/EXCのペアを示しています。
デジタル中央銀行が6,200ドルで買いオペを行っていると仮定を置くと、理論上の勝率は約62.80%になります。
7,500ドルでロングした場合
EXCは一時7,000ドル近くまで下落しました。
仮に7,500ドルで購入したとすると、理論上の勝率は約77.62%になります。
まとめ
EXコインの価格のボラティリティが高い理由は、市場参加者がまだ少ないから。
市場が効率的であるか否かによって、投資をする上でのメリット・デメリットが変わってきます。
EXコインにはデジタル中央銀行の買いオペという投資者保護の仕組みがあるため、現在理論的な勝率は上昇しています。
EXコインの記事の一覧をこちらでまとめているので、ぜひご活用ください。