・どのくらいの付加価値があるの?
こんな疑問に答えます。
結論、EXコインのオプションには非常に大きな付加価値があります。
前回の記事では、EXCをロングした場合の勝率が50%を超えることを示しました。
グラフを再掲します。
赤丸で囲んだ箇所がEXCの「オプション」にあたる部分です。
オプションといってもしっくりこない方が多いと思うので、銀行員が勧めるような金融商品と比較しつつ掘り下げてみます。
この記事の目次
オプションとは?
ひとことで表すと、金融業界で用いられるオプションとは「権利」のことです。
デリバティブズ(金融派生商品)の一種であり、様々な形態があります。
コールオプション(買う権利)やプットオプション(売る権利)として単独で流通することもあれば、債券と組み合わせた仕組債として設計されることもあります。
オプションの具体例
EXコインのオプションが通常の金融商品よりも大きな付加価値を持っていることを理解するために、まずは具体例を見てみましょう。
かつて、Exchange Bond(EB)とよばれる仕組債が個人投資家向けに売り出され、大ヒットしました。
EBとは、債券に「プットオプションの売り」を組み込んだ金融商品です。
実際には非常にリスクの高い投資対象でしたが、金融機関では複雑なオプションを組み込むことで、規制に抵触することなく「直利5%」のセールストークが可能となりました。
結果として、多くの個人投資家が好んで投資をしました。
このように、複雑なデリバティブズと組み合わせることで、投資家のニーズに沿った多種多様な金融商品が生み出されてきました。
オプションの落とし穴
しかし、例に上げたオプション(デリバティブズ)は、必ずしも良い効果だけをもたらすわけではありません。
例えば、Exchange Bondに組み込まれているプットオプションは、損失が大きく膨らむリスクを引き受けるかわりに一定額のプレミアム(利益)を受け取るという契約であり、ハイリスクゆえに通常プロしか扱わないものです。
債券と組み合わせることでプットオプションのリスクが変化するわけではないので、多くの個人投資家が気づかないうちにきわめてハイリスクな金融商品に投資をしている状態でした。
これは、個人投資家を自覚がない状態でハイリスク投資に誘導している点で、詐欺に近い状態ともいえます。
通常のオプションは勝率と無関係
金融機関のクオンツやトレーダーはデリバティブズを駆使することでリスクの性質やそれが発現するタイミングを変化させることはできますが、リスク自体が低減するわけではありません。
なぜなら、あくまでもリスクの総和は一定だからです。
すなわち、市場が効率的であると仮定すると、通常のデリバティブズは投資の勝率を上げることには貢献しないのです。
今日、個人投資家向けには様々な仕組債が売り出されています。
たしかに、オプション(デリバティブズ)を組み込むことで、金融機関のセールスは投資家のリスク選好に沿った金融商品を提案することができます。
しかしながら、複雑な金融商品を編みだすためにはそれ相応の原価(多くの場合、クオンツによる開発費)が乗ってきますから、投資家の立場からは上乗せされた手数料の分だけ勝率が悪化すると考えるのが妥当です。
EXコインが持つオプションの価値
話をEXコインに戻します。
EXコイン(EXC)の場合、少なくとも53.24%以上の勝率が担保されています。
これをオプションにたとえて考えると、EXコイン(EXC)のロングポジションを持った時点で、勝率にして3.24%分のプレミアムを無条件に得ているとみなすことができます。
しかも、勝率3.24%のプレミアムを得ていることによる対価を支払う必要がありません。
「フリーランチはない」といわれるように、市場参加者が確率の観点から一方的に有利になる金融商品は歴史上存在しませんでした。
先述した通常のオプション(デリバティブズ)の場合には、オプションの付加価値を得る対価として非常に高いリスクをとっていました。その結果、実際に損失を被る投資家が多くいました。
それがオプションと引き換えに支払う「対価」にあたります。
したがって、対価を支払う必要のないEXコインに明らかな優位性があることがわかります。
EXコインにAIトレーダーが投資する日
日本の金融業界のガリバーである野村HDの赤字決算が記憶に新しいですが、近年多くの投資銀行(証券会社)ではかつてほどの収益をあげられていません。
その原因の一つはトレーディング収益の落ち込みにあると考えられています。
金融危機以前の全盛期は、投資銀行のトレーディング部門では数十倍のレバレッジをかけて自己勘定取引を行っており、莫大な利益をあげていました。
今日では、金融危機後のボルカールールによる自己勘定取引に関する厳しい規制の影響で、投資銀行では以前ほどの莫大な利益を上げることは難しい状況にあります。
同様に、ヘッジファンド業界も近年では苦戦を強いられています。
つまり、ヘッジファンドや投資銀行のトレーダーは利益の出る投資機会を求めている状態にあります。
ここで、EXコインの市場規模が一定の大きさまで成長すれば、ヘッジファンドや投資銀行のトレーダーもそれに投資することが可能となります。
オプションをはじめとするデリバティブズに精通した人間には、EXCの潜在的な価値の本質はたやすく理解されるでしょう。
まとめ
EXコインのオプションの価値は、銀行員が勧めてくるような複雑な金融商品の付加価値を大幅に上回っていました。
その価値に気づいたとき、ヘッジファンドや投資銀行のAIトレーダーがEXコインの市場に参入してくるかもしれません。
そうなれば、EXコインの市場規模は拡大し、EXコインの時価総額と価格を押し上げる要因のひとつになるでしょう。